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1月の朝、窓のカーテンを開けると、裾の窓がわだけが冷たく湿っている。そんな経験はありませんか。春に洗おうと外したら、下から10cmほどのところに黒い点が並んでいた。毎年そうなる人は、結露が本格的に出る前の10月のうちに、裾を窓のわくから離して、洗って、カビよけをかけておくと安心です。
選び方メモ
この記事の道具は、私は使っていません。そのかわり、2つの条件で選びました。ひとつは、メーカーか大手販売店の説明で、使い方と使える場所が確かめられること。もうひとつは、窓や壁に穴を開けず、部屋に跡が残らないことです。この条件で9点を調べ、使い方の説明を確かめられなかったカビよけスプレー3点や、色柄のカーテンだと色が抜けるおそれのある塩素系のカビ取りなど6点を外して、3点に絞りました。
どうして裾だけ黒くなるの?
冬の夜、カーテンと窓ガラスのあいだは、部屋の中でいちばん冷える場所になります。カーテンを閉めると、暖かい空気が届きません。ガラスで冷やされた湿気は水のつぶになり、下へ流れて、サッシ(窓のわく)の下にたまります。
そこに裾が触れていると、布が水を吸い上げます。
しかも裾は、折り返して縫ってあります。布が何枚も重なっているんです。昼にカーテンを開けても、束ねた中は乾きにくいですよね。湿ったまま夜を迎える日が続くと、窓がわの面から黒い点が出てきます。部屋がわから見えたときには、裏はもっと広がっていることが多いです。
だから私は、カビよけより先に「裾がどこに触れているか」を見ます。床まで届く大きな窓なら、サッシの下や床に裾が乗っていないか。腰の高さの窓なら、窓の下の壁や、窓わくの出っぱりに当たっていないか。触れている所が濡れる所なら、何をかけても追いつきません。

まずは、今あるフックで裾を少し上げてみる
カーテンのひだの裏にさしてあるフックを、1本抜いてみてください。途中につまみや段があって、上下にずらせる形なら、アジャスターフックです。既製のカーテンには、はじめからこの形が付いていることがよくあります。
フックの位置をずらすと、レールの高さはそのままで、カーテンの長さが変わります。裾を1〜2cm上げて、サッシの下や床から浮かせましょう。お金のかからない方法なので、私はここから始めます。
カインズのアジャスターフックの説明では、5mmずつ調節できるそうです。75mm用で最大60mm、90mm用で最大75mmまで動かせます。付け替えるときは、今のフックと同じサイズ(75mm用か90mm用か)を選びます。
- 床まで届く窓:裾が床から1cmほど浮くのが、一般的な目安です。床に引きずっているなら上げます
- 腰の高さの窓:窓わくの下で止まる長さなら、出っぱりに裾が乗っていないかを見ます
- 上げすぎると、カーテンの上からレールが見えたり、下から冷たい風が入ったりします。1cmずつ様子を見ましょう
フックが固定で長さを変えられないときは、アジャスターフックに付け替えます。寝る前に、裾を床から持ち上げて窓から離しておくだけでも違います。長さの測り方はカーテンの丈とサイズの測り方にまとめました。
洗って乾かした裾に、週1回「カーテンにカビがはえなくなるスプレー」
裾を浮かせても、冬のあいだ窓がわの布は、どうしても湿ります。そこでカビよけを足すなら、私はKINCHOの「カーテンにカビがはえなくなるスプレー」を選びます。名前のとおり、カーテンに使う前提の商品だからです。メーカーが使う回数を「週1回」とはっきり書いているのも、選んだ理由です。回数が決まっていると、「日曜の朝にかける」と習慣にしやすいですよね。
- 容量:300mL
- 使い方の目安:週1回スプレー
- 成分:防カビ剤(有機窒素ハロゲン系化合物)、エタノール、消臭成分、香料
- 使える場所:カーテンのほか、壁紙・押入れ・ベッドマットレス・カーペット・畳
- メーカーの注記:カビ汚れを落とす効果はない。使う環境により効果は異なる
大事なのは、いちばん下の注記です。このスプレーは「生えないようにする」ためのもので、もう出ている黒い点は消えません。だから順番は、洗う、よく乾かす、かける、の3つです。黒い点が残ったままかけ始めても、あまり意味はないと私は思います。
かける場所は、窓がわの面の下から20〜30cmほど。結露の水が触れるのは、そのあたりだからです。量やかける距離はメーカーのページに書かれていないので、商品ページの表示を見てから使ってくださいね。香料が入っているので、においに敏感な人は、いきなり全体にかけず、裾の一部から試すと安心です。

KINCHO カーテンにカビがはえなくなるスプレー 300mL
向かない人:週1回のスプレーが続けられそうにない人。すでに黒い点が広く出ていて、まず落としたい人。前者は、裾を上げることと窓の水を減らすことに力を入れましょう。後者は、次の漂白から始めます。
落とす・防ぐ・水を減らす。役目は3つ
カーテンの裾のカビは、道具を3つの役目に分けると迷いません。
| 役目 | 道具 | 使う時期 | 使う場所 |
|---|---|---|---|
| 落とす | ワイドハイター EXパワー(酸素系の衣料用漂白剤) | 10月に1回、春にもう1回 | 外したカーテンのつけおき |
| 防ぐ | カーテンにカビがはえなくなるスプレー | 冬のあいだ週1回 | 乾いた裾の窓がわの面 |
| 水を減らす | ニトムズ 強力結露吸水テープ 広幅 | 結露が出る前に貼り、冬が終わったらはがす | 窓ガラスのいちばん下 |
落とす:ワイドハイター EXパワー
花王の説明では、つけおきは水1Lに10mLが目安です。この液に約30分つけます。水でもぬるま湯でも大丈夫です。汚れがひどいところには、直接かけてからつけます。
注意も書かれています。生地を傷めたり、色が落ちたりすることがあるので、2時間以上はつけないこと。熱湯では使わないこと。塩素系の漂白剤と混ぜないこと。この3つは守りましょう。
浴槽や大きめのバケツに、カーテンの下半分だけをつける形でも十分です。黒い点は、一度で消えきらないこともあります。それでも、春まで放っておいた点より、10月に一度落とした点のほうが、冬の広がり方はずっと小さくて済みます。

花王 ワイドハイター EXパワー 本体 560mL
向かない人:カーテンの洗濯表示(タグの洗い方のマーク)で、漂白剤が使えない人。水洗いできない人。その場合は、クリーニングに出すほうが確実です。
水を減らす:ニトムズ 強力結露吸水テープ 広幅
ガラスを伝って落ちる水を、サッシに届く前に吸わせるテープです。サイズは約4.5mm×60mm×2m。幅6cmの広幅で、メーカーは、でこぼこのあるガラスにも使えるとしています。裾が触れる下の水が減れば、フックで浮かせた効果も長持ちします。

ニトムズ 強力結露吸水テープ 広幅 シルバー E1150
向かない人:結露がガラス一面から、サッシの外まであふれるほど多い窓。テープ1本では受けきれません。床まで水が落ちる窓は、窓際の床の結露対策のように、床がわでも受けると安心です。
今回、選ばなかったもの
- 布用の塩素系カビ取りスプレー:黒い点を落とす力は強いのですが、色柄のカーテンは色が抜けるおそれがあります。白いレースで、洗濯表示が塩素系の漂白を許している場合だけ、考えてみてください。
- 光触媒・銀でコーティングするカビよけスプレー、カビ予防とダニよけを兼ねたスプレー、木材や壁紙向けのカビよけ:どれくらいの量を、どれくらいの回数で、カーテンにかけてよいか。メーカーや大手販売店の説明で、確かめられませんでした。
- カーテンの裾に付け足す、冷たい風よけの布:窓からの冷気を止めるための商品です。窓がわに湿りやすい布を1枚足すことになるので、カビが気になる裾には、私は勧めません。
- アジャスターフック:入れたかったのですが、Amazonで型番と調整幅を確かめられる品が見つかりませんでした。なのでリンクは付けていません。ホームセンターや家具店で、今のフックと同じサイズを選べば足ります。

カーテンより、窓わくと壁紙のほうが心配です
カーテンは自分の物です。黒くなっても、買い替えれば済みます。心配なのは、同じ水で濡れ続けた、部屋のほうです。裾が触れていた木の窓わくや、窓の下の壁紙、床の黒ずみは、直すのに手間もお金もかかります。
国交省の原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(退去するときに部屋を元に戻すための考え方)を見てみましょう。結露そのものは、建物の造りによることが多いとされています。ただ、結露に気づいていながら貸主に知らせず、拭き取りなどの手入れもしないまま広げたカビやシミは、借主の負担になることがあるそうです。
最終的に誰が負担するかは、契約の内容と部屋の状態を見て、管理会社や貸主が決めます。気になる黒ずみがあれば、そちらに聞いてみてくださいね。
だから、窓わくや壁紙にもう黒い点が出ているなら、自分で強い薬をかける前に、管理会社へ写真を送って伝えておくと安心です。結露がサッシからあふれて止まらない窓も、同じです。
今回の3点は、どれも穴を開けません。テープもガラスに貼るだけなので、部屋に跡は残りにくい道具です。ただ、テープを長く貼ったままにすると、のりが残ることがあります。冬が終わったら、はがしましょう。
窓まわり以外も含めた、結露とカビの負担の考え方は賃貸の結露・カビ対策と退去費用に書きました。ガラスの水を拭き取る道具は賃貸の結露対策の道具です。カーテンレールに洗濯物をかけたときの話は、カーテンレールに洗濯物をかけるのはダメ?で扱っています。
10月のうちに、できること
- カーテンの裾をめくって、窓がわの面に黒い点がないか見る
- フックを1本抜いて、アジャスターフックかを確かめる。裾を1〜2cm上げる
- 黒い点があれば、洗濯表示を見て、酸素系漂白剤で裾をつけおきする
- よく乾かしてから吊るし、カビよけスプレーを週1回の予定に入れる
- 結露が多い窓は、ガラスの下に吸水テープを貼る
朝起きたらカーテンを開けて、裾を束ねずに広げておく。道具を買うより先に、毎朝つづけたい習慣です。