賃貸の結露・カビ対策|放置すると退去費用は誰の負担?大家が解説

賃貸の結露・カビ対策

冬の朝、窓ガラスにびっしり付いた水滴。「拭くのが面倒だから」と放置していると、カーテンや窓枠、壁にカビが広がり、退去時の精算で思わぬ費用を請求されることがあります。この記事では、賃貸物件を経営する現役大家であり宅建士のアパートメントラボが、結露・カビの正しい対策と、「どこからが借主の負担になるのか」というお金の話までまとめて解説します。

なぜ賃貸の結露対策が重要なのか——「放置」は借主負担になり得る

まず知っておいてほしいのはお金のルールです。国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」では、結露が発生したこと自体は建物の性質による部分が大きいものの、結露を放置して拡大させたカビやシミは、借主の負担(善管注意義務違反)と判断され得る例として挙げられています。つまり「結露が出る部屋」自体はあなたのせいではなくても、「拭かず・換気せず・報告せず」に広げたカビは、あなたの負担になり得るということです。

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結露が発生する仕組みと、出やすい場所

結露は、湿気を含んだ室内の空気が、外気で冷えた窓や壁に触れて水滴に変わる現象です。室内外の温度差が大きい冬に、次の場所で起きやすくなります。

  • 窓ガラス・サッシまわり(特に北側)
  • 外気に面した壁ぎわ(家具の裏側)
  • 押入れ・クローゼットの中
  • 浴室・洗面所などの水回り

内見の段階でも、サッシの下端やパッキンに黒ずみがないかを見ると、結露の出やすい部屋かどうかのヒントになります。私たちが内見取材で複層ガラス(ペアガラス)の物件を高く評価するのは、断熱性が上がって結露がぐっと出にくくなるからです。チェック項目は内見チェックリスト完全ガイドにまとめています。

今日からできる結露対策7つ

  1. 24時間換気を止めない——スイッチを切ると湿気の逃げ場がなくなります。電気代はわずかです
  2. 入浴後・調理中は換気扇を回す——湿気の発生源で集中的に排気
  3. 家具を外壁側から5cm以上離す——壁裏の空気が滞留するとカビの温床になります
  4. 窓の結露はその日のうちに拭く——結露取りワイパーや吸水テープが手軽です
  5. 加湿器の使いすぎに注意——湿度の目安は40〜60%。湿度計を1つ置くのがおすすめ
  6. 押入れ・クローゼットは定期的に開けて換気——すのこや除湿剤も有効
  7. 晴れた日に対角の窓を開けて空気を通す——換気は「入口と出口」を作るのがコツ
RJRプレシア博多のリビングダイニング
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カビが出てしまったときの対処

窓パッキンや壁紙の表面に出た軽いカビは、早い段階なら消毒用エタノールや市販のカビ取り剤で拭き取れます(壁紙は色落ちしやすいので目立たない場所で試してから)。ゴシゴシこすると壁紙を傷めて別の修繕問題になるため、優しく、が基本です。

一方で、拭いても繰り返す・広範囲・壁の内側から出ている・天井に出るような場合は、建物側の問題(漏水・断熱不良・換気設備の不具合)の可能性があります。ここは迷わず管理会社・大家に連絡してください。建物起因の問題は貸主側の負担で対応するのが原則ですし、大家の立場から言えば、早く報告してもらえるほど建物のダメージも修繕費も小さく済むので、報告は歓迎です。「カビを報告したら怒られるかも」と抱え込むのが一番もったいないパターンです。

大家として見てきた「退去時にカビで揉める」パターン

退去立会いでカビが問題になるのは、だいたい次のパターンです。

  • 家具の裏の壁一面にカビ——「気づかなかった」では通りにくく、負担割合で揉めます
  • 浴室の換気扇を使わない習慣で、天井までカビが拡大
  • 結露でカーテンと窓枠が黒カビだらけ——結露記録も報告もなく、放置と判断される

逆に、日頃から換気をして、出たカビは拭き、手に負えない分は報告していた方となら、精算はほとんど揉めません。負担区分の詳しい基準は退去費用の相場と原状回復の借主負担の範囲を、壁紙を傷つけてしまった場合は壁に傷・設備を壊したときの対処と費用負担をご覧ください。

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よくある質問

結露がひどい部屋は欠陥ではないのですか?

単板ガラス×鉄筋コンクリートなど、構造上どうしても結露しやすい建物はあり、それ自体は直ちに欠陥とは言えません。ただし異常な発生量や漏水を疑う状況なら、写真を添えて管理会社に相談してください。建物側で対処すべきケースもあります。

カビ対策グッズでおすすめは?

高価な機材より、湿度計・結露取りワイパー・除湿剤・すのこ、そして換気の習慣が基本セットです。部屋干しが多い方は除湿機(またはエアコンの除湿運転)を足すと効果的です。

これから部屋を借りるなら、結露しにくい物件の見分け方は?

複層ガラス(ペアガラス)・二重サッシ・24時間換気・浴室乾燥機あたりが分かりやすい目印です。当サイトの内見動画では窓やサッシまわりも映しているので、気になる物件はぜひ動画でチェックしてみてください。

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まとめ|「換気・拭く・報告」でカビは怖くない

結露・カビ対策は、①換気を止めない ②出た結露はその日に拭く ③手に負えなければ早めに報告、の3つに尽きます。これだけで退去時の余計な出費リスクは大きく下がります。結露に強い部屋を探すなら全国の取材物件マップから複層ガラス・浴室乾燥つきの物件レビューを、賃貸の基礎知識は初めての賃貸で損しない完全ガイドをどうぞ。

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畠山 晴允(はたけやま はるみつ)/アパートメントラボ合同会社 代表・宅地建物取引士

登録者14万人のYouTubeチャンネル「アパートメントラボ」を運営し、賃貸・分譲・戸建ての内見動画を制作。自身も広島でアパート2棟26世帯を経営する現役の不動産オーナー。UR都市機構などの物件PR動画も手がけ、賃貸を「借りる側」と「貸す側」の両方の視点から発信しています。運営者について >

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