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「地元の不動産会社に頼んで1年経つのに、内覧が2件しかない」「もう手放したいのに、売れない」。相続した田舎の実家で、この相談を何度も受けてきました。
僕の実家も築50年を超えた木造で、売るか残すかを家族と話し合っている最中です。売買の仲介の現場で見てきた限り、「売れない」と言われる家のほとんどは、実は「売れない」のではなく「その値段では買い手がいない」か「買い手に届いていない」かのどちらかです。
この記事では、売れない原因を5つに切り分ける診断表と、値下げ・買取・空き家バンク・相続土地国庫帰属制度・寄付の5手段を、費用と期間と向き不向きで並べます。僕なりの順位もつけますが、最後に決めるのは読者です。
数字は2026年9月時点の法務省・国土交通省・総務省の公開資料と、僕が現場で見てきた目安をもとにしています。買取価格や譲渡所得の税額、国庫帰属の可否は個別事情で変わります。税務は税理士、登記・制度の申請は司法書士・行政書士等にご確認ください。
先に結論
- 田舎の実家が売れない原因は「価格」「立地」「建物」「権利」「売り方」の5つに切り分けられる。このうち価格と売り方は、所有者が今日から直せる。
- 5手段の僕の順位は、価格見直し → 不動産会社の買取 → 隣地所有者への売却・寄付 → 空き家バンク → 相続土地国庫帰属制度。上から順に「早くて確実」、下に行くほど「条件が厳しく、お金が出ていく」。
- 「売れないまま持つ」のは無料ではない。固定資産税・保険・管理・帰省で年10万〜40万円(僕が現場で見てきた目安)、管理不全空家の勧告を受ければ土地の税額が翌年度から最大6倍になる。
- どの手段を選ぶにも、まず複数社の査定を並べて「売れない理由」を数字で見るのが最初の一歩。匿名で取れるので、営業を受けずに始められる。
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なぜ売れないのか。5つの原因を切り分ける診断表
「売れない」と一括りにすると打つ手が見えません。反応の出方で、原因はこう切り分けられます。
| 原因 | 典型的なサイン | 自分で確認する方法 | 効く手段 |
|---|---|---|---|
| 1. 価格 | 問い合わせはあるが内覧後に消える。ポータルの閲覧数は多い | 同じ町の成約事例(国交省「不動産情報ライブラリ」)と、自分の売出価格を比べる | ①価格見直し |
| 2. 立地 | 問い合わせ自体がない。最寄り駅・スーパーまで車で20分超 | ポータルで同エリアの売出件数と「掲載期間」を見る。1年超の物件が並ぶなら地域全体の問題 | ②買取 ③空き家バンク ⑤隣地 |
| 3. 建物 | 内覧は入るが「解体費が…」と言われる。雨漏り・傾き・残置物 | 解体見積を1本取る。解体費が土地価格を超えるなら建物がマイナス資産 | ①更地渡し前提の価格 ②買取 |
| 4. 権利 | 不動産会社が「相続登記が」「共有者の同意が」と止まる | 登記事項証明書(法務局、オンラインで数百円)で名義と共有者を確認 | 先に登記・共有者の合意。その後①〜⑤ |
| 5. 売り方 | 1社に任せて放置。レインズ登録の有無を聞くと曖昧 | 媒介契約書の種類(一般・専任・専属専任)と、契約日からの経過月数を確認 | 会社を変える。①と並行 |
原因1と5は、所有者の判断だけで今日から直せます。原因2と3は物件そのものの問題なので、手段を変える。原因4は手段以前の話で、ここが止まったままだとどの手段も使えません。
僕の経験では、「1年売れない」相談の半分以上は原因1と5の組み合わせです。地元の1社に「とりあえずこの値段で」と出して、その会社が他社に情報を流していない。この状態で「田舎だから売れない」と結論づけてしまう人がとても多い。
📝 現場メモ|レインズ登録証明書を出してもらう
専任・専属専任媒介では、会社は契約から7日または5日以内にレインズ(業者間の物件データベース)へ登録し、登録証明書を売主に渡す義務がある。証明書が手元にないなら、他社に物件情報が届いていない可能性がある。まず担当者に「証明書をください」と言う。
5つの手段の比較表と、僕の順位づけ
5手段を、手取り・期間・条件・向いている人で並べます。順位は「早くて確実な順」で僕がつけたもので、物件によって入れ替わります。
| 僕の順位 | 手段 | 手取りの目安 | かかる期間 | 使える条件 | 向いている実家 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1位 | ①価格見直し(仲介のまま) | 相場の9〜10割 | 値下げ後1〜3か月で反応が出る | 建物・権利に大きな問題がない | 問い合わせはあるのに決まらない家 |
| 2位 | ②不動産会社の買取 | 相場の6〜8割 | 最短2週間〜1か月 | 買取会社が扱うエリア・種別であること | 遠方・残置物あり・再建築不可・共有名義 |
| 3位 | ⑤隣地所有者への売却・寄付、自治体・法人への寄付 | 0円〜相場の5割 | 声かけ次第。1〜6か月 | 相手が「欲しい」と思う理由があること | 隣が農家・事業者、土地が隣と一体で使える形 |
| 4位 | ③空き家バンク(自治体・LIFULL HOME’S) | 数十万〜数百万円 | 数か月〜数年 | 自治体がバンクを設け、物件が登録条件を満たす | 移住需要がある地域、手直しすれば住める家 |
| 5位 | ④相続土地国庫帰属制度 | マイナス(手数料1.4万円+負担金20万円〜) | 申請から帰属まで8か月〜1年程度 | 相続で取得した土地、建物なし、境界明確、担保なし | 売れず、貸せず、解体費を払っても手放したい土地 |
買取が2位で空き家バンクが4位なのを意外に思う方もいると思います。理由は「確実性」です。買取は価格さえ折り合えば1か月で終わる。空き家バンクは無料で掲載できますが、成約するかどうかは物件と自治体次第で、1年経っても問い合わせゼロが珍しくありません。「早く手放したい」人の順位はこうなります。逆に「時間はあるので少しでも高く」なら、③と①を並行する順位に変わります。
①価格見直し:相場と査定と売出価格の差の見方
値下げは「損」に見えますが、田舎の実家で本当に損なのは「売れない期間」です。査定書には「査定価格」と「売出提案価格」の2つの数字があり、売出提案価格は営業上高めに出る傾向があります。1社の査定だけで売り出すと、その高めの数字が基準になったまま1年が過ぎます。
| 見るもの | 何が分かるか |
|---|---|
| 複数社の査定価格のばらつき | 最高値と最安値の差が3割を超えるなら、最高値の根拠を疑う |
| 成約事例との差 | 同じ町の直近1年の成約価格より2割以上高ければ、内覧が入っても決まらない |
| 閲覧数と問い合わせ数 | 閲覧が多くて問い合わせが少ないなら価格。閲覧自体が少ないなら売り方か立地 |
値下げ幅は一気に「成約事例の水準」まで下げるのが鉄則です。5%ずつ小刻みに下げると、買い手は「まだ下がる」と待ちます。
②不動産会社の買取:仲介の6〜8割になる理由
「相場の6〜8割」は公的な統計がある数字ではなく、僕が仲介で買取会社の提示額を見てきた経験の目安です。物件と会社で上下しますが、この幅に収まることが多い。この水準になるのは、買取会社が「リフォームや解体をして再販する」前提で、その費用と利益と、売れなかった場合の在庫リスクを引くからです。安く買い叩かれているというより、仲介なら買主が負うはずのコストを買取会社が肩代わりしている、と考えると判断しやすい。
| 項目 | 仲介 | 買取 |
|---|---|---|
| 価格 | 相場 | 相場の6〜8割 |
| 期間 | 3か月〜数年 | 2週間〜1か月 |
| 仲介手数料 | 売却価格の3%+6万円(税別)が上限。ただし800万円以下の物件は最大30万円(税別)まで請求できる特例あり(2024年7月〜、国交省告示) | 直接買取なら不要 |
| 残置物 | 原則、売主が片付ける | 「そのまま」可の会社が多い |
| 契約不適合責任 | 個人買主相手だと交渉になる | 免責が一般的 |
| 近所に知られるか | 広告・内覧で知られる | 知られにくい |
田舎の実家で買取が使えるかどうかは、「買取会社がそのエリアを扱っているか」で決まります。都市部の買取会社は地方の物件を扱わないことが多い一方、訳あり物件専門の買取会社は全国対応をうたっています。仲介の会社に「買取もやっていますか」「買取業者を紹介できますか」と聞くのが、いちばん手っ取り早い確認方法です。
📝 現場メモ|買取の「即決」を急がない
買取会社は「今週中なら」と即決を促すことがある。買取こそ2〜3社に並べて出す。同じ物件でも会社の再販ルート(リフォーム再販か、解体して分譲か)で提示額は1〜2割変わる。仲介手数料が不要かどうかも会社で違うので、手取り額で比べる。
空き家バンク・国庫帰属・寄付。「売る」以外の3手段の条件
ここからは「相場で売る」を諦めた後の3手段です。共通するのは「相手(自治体・国・隣人)に引き取る理由が必要」なこと。無料だから使える、ではありません。
| 手段 | 費用 | 引き取る側の条件 | 僕が見た「使えた家」の共通点 |
|---|---|---|---|
| ③空き家バンク | 掲載無料。契約時に仲介手数料がかかる自治体あり | 自治体が設置し、全国版(LIFULL HOME’S空き家バンク)に参画していること。残置物ありは掲載不可の自治体が多い | 価格数百万円以下、水回りが生きている、自治体に協力不動産会社がいる |
| ④国庫帰属 | 審査手数料1万4,000円/筆+負担金原則20万円 | 相続で取得。建物なし。境界明確。担保・通行権なし。崖・工作物・埋設物なし | 更地の宅地か、管理しやすい平地の農地 |
| ⑤寄付・隣地売却 | 0円〜。登記費用は受け取る側と要相談 | 相手に使い道があること。自治体は原則受け取らない | 隣地が農家・事業者で、駐車場や作業場に使える形 |
③空き家バンク:無料だが、載せた後は自治体は動かない
LIFULL HOME’S空き家バンクは国土交通省の全国版バンク事業で、所有者が直接登録する窓口はありません。自治体のバンクに登録し、その自治体が全国版に参画していれば掲載されます。掲載は無料。ただし自治体は価格交渉も契約もしないので、値付けを間違えると載ったまま動きません。詳しくは関連記事の空き家バンク回に書きましたが、田舎の実家との相性は「移住需要がある町か」でほぼ決まります。
④相続土地国庫帰属制度:建物があると入口で止まる
2023年4月27日に始まった、相続した土地を国に引き取ってもらう制度です。田舎の実家で最大の壁は「建物がある土地は申請できない」こと。つまり解体費(木造30坪で90万〜150万円)を先に払い、更地にしてから申請します。そのうえで審査手数料1万4,000円と、承認後に負担金を納めます。
負担金は原則20万円ですが、市街化区域内または用途地域内の宅地は面積に応じて増えます。法務省「相続土地国庫帰属制度の負担金」の算定式(100㎡超200㎡以下は1㎡あたり2,450円+30万3,000円)で試算すると、市街化区域内の200㎡の宅地で約79万円です。田舎の実家は用途地域外のことが多く、その場合は原則の20万円で済みます。自分の土地がどちらかは、自治体の都市計画課で「用途地域の指定があるか」を聞けば分かります。
解体費100万円+手数料と負担金約21万円+境界確定の測量費。合計で150万〜250万円を払って土地を手放す制度です。この総額は僕が現場で見た目安で、測量費は境界の状況と筆数で大きく変わります。「売れないから国に」という軽い制度ではありません。
🔢 数字メモ|国庫帰属の実績
2026年7月31日時点で申請5,863件、帰属3,008件。却下85件・不承認96件に対し、取下げが1,102件と多い。取下げ理由の半数は「有効活用の見込みが生じた」で、相談の過程で買い手や引き取り手が見つかった例が相当数ある(法務省「相続土地国庫帰属制度の統計」)。
⑤寄付と隣地所有者への売却:いちばん見落とされている手段
自治体への寄付は、道路用地や公園予定地など「自治体に使い道がある」土地以外、ほぼ受け取ってもらえません。管理費と固定資産税収入の減少を自治体が嫌うからです。法人や公益団体も同じで、使い道のない土地の寄付は断られます。
一方、僕が仲介で「売れない」物件を最終的に決めた相手として一番多かったのが、隣地の所有者です。隣の農家が「トラクターの置き場が欲しかった」、隣の工場が「駐車場が足りない」、隣の家が「子ども世帯の家を建てる」。第三者には価値がなくても、隣にとっては「自分の土地が広がる」という唯一の価値があります。手紙を1通出すだけで動くことがあるので、仲介会社に「隣地への声かけ」を頼んでください。
⚠️ 失敗メモ|更地にしてから国庫帰属が不承認
解体後に申請したが、庭の物置の基礎と浄化槽が残っていて「工作物がある」と不承認になった例がある。不承認でも手数料は戻らず、更地なので住宅用地の特例も外れて固定資産税が上がった。解体の見積段階で「地中埋設物と基礎の撤去まで」を含め、申請前に法務局の事前相談を使う。
僕が仲介で見た「1年売れなかった家が売れた理由」
個人が特定されない形で、実際に動いた5件の共通点を並べます。どれも「田舎だから売れない」と所有者が諦めかけていた家です。
| 売れなかった状況 | 何を変えたか | 結果 |
|---|---|---|
| 1社に専任で1年。内覧3件。売出価格は査定の最高値 | 3社の査定を取り直し、成約事例の水準(当初の7割)に一気に値下げ | 値下げ後6週間で契約 |
| 残置物が家いっぱい。内覧のたびに「片付けが大変」と言われる | 遺品整理業者に依頼(2LDK相当で10万〜20万円が相場)。写真を撮り直し | 2か月で契約。片付け費は売却価格の上乗せで回収 |
| 問い合わせゼロ。駅なし・バスは1日数本 | 隣地の農家に手紙を出し、農機具置き場として打診 | 3か月後、相場の6割で隣地所有者に売却 |
| 買主が「解体費が読めない」と敬遠 | 解体見積を2社取り、金額と一緒に「解体費相当を値引き」と明記 | 更地ではなく現状渡しのまま契約 |
| 共有名義4人。1人が連絡不通で会社が動けない | 司法書士に依頼して所在調査、全員の同意を書面化 | 同意後、買取会社が1か月で決済 |
5件とも、家そのものは何も変わっていません。変わったのは価格・情報の届き方・買い手側の不安要素の3つだけです。「田舎だから」を理由にする前に、この3つを疑ってください。
1件目のように、値下げ幅が大きいと「損した」と感じるかもしれません。ただ、その家は1年間で固定資産税・管理・帰省の交通費で20万円以上を払い続けていました。値下げを1年早くしていれば、その分は残っています。
📖 用語メモ|契約不適合責任
売った物に契約内容と異なる欠陥(雨漏り・シロアリなど)があった場合、売主が修補や代金減額、損害賠償を負う責任。個人間の売買では特約で免責にできるが、告知書に知っている欠陥を書かないと免責が効かない。築古の実家を現状渡しで売るなら、免責特約と告知書はセット。
「売れないまま持つ」コストを並べる
売らない、という判断も当然あります。ただ、それは無料ではないので、費用と条件を並べます。税額・保険料・交通費は僕が仲介で見た地方の宅地の目安、管理サービスの料金は各社の公表値です。判断は読者です。
| 項目 | 年間の目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 固定資産税・都市計画税 | 3万〜10万円 | 住宅用地の特例(200㎡以下は課税標準1/6)が効いている前提。地方の宅地はこの範囲が多い |
| 火災保険 | 2万〜5万円 | 空き家は「住宅」扱いにならず、割高な一般物件料率になることがある |
| 草刈り・換気・通水などの管理 | 6万〜18万円 | 空き家管理サービスは月5,000〜15,000円。「郵便局の空き家みまもり」は月額4,280円 |
| 帰省の交通費 | 数万〜十数万円 | 年2〜4回として |
| 合計 | 年10万〜40万円 | 10年で100万〜400万円 |
これに加えて、2023年12月13日施行の改正空家法で「管理不全空家」の区分ができました。屋根や外壁の破損、雑草の越境などで自治体の勧告を受けると、住宅用地の特例が外れ、翌年度から土地の固定資産税が最大6倍になります。さらに特定空家として命令を受けて従わなければ50万円以下の過料です。
田舎の実家の場合、税額そのものは小さくても、「遠方から管理し続ける労力」と「誰も住まない家が傷んでいく速度」が積み上がります。築50年超の木造で、年に数回しか換気していない家は、5年でかなり傷みます。5年後に売ろうとしたとき、今日より条件が良くなっていることはまずありません。
それでも「親戚が集まる場所として残したい」「数年は様子を見たい」なら、それは正しい選択です。ただしその場合も、上の表の金額を「残すための費用」として家族で共有しておくこと。僕自身、自分の実家でこの表を家族に見せて話しています。
🔢 数字メモ|空き家率が2割を超える県
全国の空き家率は13.8%だが、徳島21.3%・和歌山21.2%・鹿児島20.5%・山梨20.4%・高知20.3%と、5県で2割を超える(総務省 令和5年住宅・土地統計調査)。田舎の実家は「5軒に1軒が空き家の地域で買い手を探す」競争にあると知っておく。
僕が使っている「まず査定を並べる」やり方
どの手段を選ぶにしても、最初にやるのは「複数社に査定を出して、反応と数字を並べる」ことです。査定額そのものより、「どの会社が、どんな理由で、いくらと言うか」が売れない原因を教えてくれます。3社が揃って「建物はマイナス評価」と言えば原因は建物。「この価格なら買取で」と言う会社が出てくれば、②の道が見えます。
ただ、いきなり地元の会社に来店すると営業がかかり、迷っている段階では動けなくなる人が多い。そこで僕が使っているのが、LIFULL HOME’Sの不動産売却査定です。仕事でLIFULLさんと組むことが多く、仕組みを知っているので、正直に書きます。
| 良い点 | 気をつける点と対策 |
|---|---|
| 匿名で査定依頼ができる。名前や電話番号を出さずに相場感だけ取れる | 大手不動産会社の登録は少なめ。大手の査定が欲しい場合は別途依頼する |
| 提携約1,700社、最大6社に同時依頼。地方は地元会社の登録が充実している | 会社によって対応速度に差がある。連絡が来ない会社は候補から外す |
| 連絡方法を電話・メール・郵送から選べる。メール希望にすれば営業電話は避けられる | 査定額が一番高い会社が良い会社とは限らない。根拠を説明できる会社を選ぶ |
| 無料。田舎の物件でも地元会社が反応してくれることが多い | 地域によっては対応できる会社が6社に満たない。その場合、反応の少なさ自体が「立地」のサイン |
一括査定の欠点は、営業電話と、会社の温度差です。対策は「連絡方法をメールにする」「返信の速さと根拠の丁寧さで会社を絞る」の2つ。これで大半は避けられます。
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▼ 移住需要のある地域なら、自治体経由で無料掲載できる全国版バンクも並行して確認
よくある質問
Q. 買取業者に頼むと安く買い叩かれませんか?
A. 相場の6〜8割が目安で、これは再販費用と在庫リスクを買取会社が負う分です。「買い叩き」かどうかは、2〜3社の買取査定を並べれば分かります。1社だけの提示で決めるのは避けてください。仲介手数料が不要なら手取りの差は縮まります。
Q. 空き家バンクに載せれば売れますか?
A. 掲載は無料ですが、自治体は交渉も契約もしません。移住需要がある地域で、価格が数百万円以下、手直しすれば住める状態なら反応が出ます。通常の査定と並行して出し、どちらの反応が早いかで判断するのをおすすめします。
Q. 国庫帰属制度は建物付きでも使えますか?
A. 使えません。建物がある土地は申請の入口で却下されます。解体して更地にし、境界を確定してから申請します。解体費・測量費・手数料・負担金で150万〜250万円かかるのが普通なので、その前に隣地への声かけと買取査定を試してください。
Q. 相続登記がまだです。売却の相談はできますか?
A. 相談はできますが、契約には登記が必要です。相続登記は2024年4月から義務化され、3年以内に登記しないと10万円以下の過料の対象です(過去の相続分は2027年3月31日まで)。査定と並行して司法書士に依頼するか、法務局の手続案内を使ってください。
まとめ
- 「売れない」は「価格」「立地」「建物」「権利」「売り方」に切り分ける。価格と売り方は今日から直せる。
- 5手段の順位は、価格見直し → 買取 → 隣地・寄付 → 空き家バンク → 国庫帰属。下に行くほど条件が厳しく、費用が出ていく。
- 国庫帰属は建物があると使えない。解体費を含めて150万〜250万円の持ち出しになる制度で、最後の手段。
- 「売れないまま持つ」は年10万〜40万円、管理不全空家の勧告で税額最大6倍。残すなら、この金額を家族で共有する。
- 最初の一歩は、複数社の査定を匿名で並べて「売れない理由」を数字で見ること。
田舎の実家は、正しい価格と正しい相手に届けば、ほとんどが動きます。1年動かなかったなら、家ではなく「売り方」を疑ってみてください。
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