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「売るのは忍びない。誰かに貸せば家も傷まないし、家賃も入る」。実家が空いた人から、何度も受けてきた相談です。先に結論を書くと、貸す判断は「家賃が入るか」ではなく「初期費用を回収して、修繕と借り手対応を10年続けられるか」で決まります。
僕自身にも昭和初期築の実家があり(いまは親のひとりが住んでいて、名義もその親です)、将来賃貸に出す案も真面目に試算しました。結果は見送りです。理由は後半に書きます。
この記事では、貸せる実家の条件、築古戸建ての初期費用と手残りの試算、売った場合との10年比較、契約の形の選び方、そして借り手の側から見た築古戸建ての現実を、数字で並べます。貸す・売るのどちらに傾いていても、自分の実家を当てはめられるように書きました。
数字は2026年9月時点の公開データと、僕の仲介とアパート所有の経験にもとづく概算です。家賃・工事費は地域と建物で大きく変わります。譲渡所得や不動産所得の税務は、個別に税理士等へご確認ください。
先に結論
- 築古戸建てを貸すには、最低限でも初期に150万〜300万円かかる。家賃7万円なら年間手残りは約50万円で、回収に4〜6年。回収前に大きな修繕が来ると収支は崩れる。
- 「貸す」と「今売る」を10年で比べると、手元に残る総額はほぼ同じか、貸すほうがやや下になりやすい。差がつくのは相続空き家の3,000万円控除(1981年5月以前築の家が対象)で、相続後に一度でも貸した家には使えない。新耐震の家はもともと対象外なので、この差は出ない。
- それでも貸す価値があるのは、駅・学校・駐車場2台・水回りが生きている家。将来売る・戻る可能性があるなら定期借家一択。
- 貸すにしても、まず匿名で「売った場合の額」を取ってから決める。比較の土台がないと、家賃の見込みだけで動いて後悔する。
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「貸せる実家」の条件。7項目のチェック表
貸す前に見るのは家賃相場ではなく、その家が「賃貸商品として成立するか」です。募集はしたが半年決まらない戸建てには、共通点があります。7項目で自分の実家を採点してください。
| 項目 | 貸せる側 | 貸しにくい側 | 僕の見方 |
|---|---|---|---|
| 築年 | 1981年6月以降(新耐震) | 1981年5月以前(旧耐震) | 旧耐震は借り手の保証会社・保険で不利になることがある。貸主の責任も重い |
| 耐震 | 診断済みで評点1.0以上、または改修済み | 未診断 | 貸主には安全な建物を提供する義務がある。未診断のまま貸すのは僕はやらない |
| 立地 | 駅徒歩15分以内、または小中学校が近い | バス便・買い物が車で20分 | 戸建て賃貸の主客はファミリー。学区で決まる |
| 駐車場 | 2台分 | なし・1台 | 地方は2台が最低ライン。1台だと候補から外れる |
| 水回り | 給湯器10年以内、浴室・キッチンが使える | 給湯器15年超、タイル浴室、和式便所 | 内見で最初に見られる場所。ここが古いと家賃を下げても決まらない |
| 残置物 | 空にできる | 仏壇・家具を残したい | 「一部屋だけ物置に」は借り手がつかない。全部出すのが前提 |
| 再建築可否 | 再建築可 | 再建築不可 | 貸すことはできる。ただし将来の出口が買取中心になり、大規模修繕の投資判断が難しい |
7項目のうち「貸しにくい側」が3つ以上あれば、僕は貸す案を後回しにして、売った場合の額を先に取ります。特に「耐震」と「水回り」の2つが両方引っかかる家は、貸す前の工事が300万円を超えやすく、家賃で回収する計画が組めません。
逆に、新耐震・駅近・駐車場2台・水回りが生きている家なら、地方でも決まります。戸建て賃貸は供給が少なく、「安く広く、庭と駐車場つき」を探すファミリーや、ペット・楽器可を探す層には競合がほとんどないからです。
📖 用語メモ|再建築不可とは
建築基準法43条の接道義務(幅員4m以上の道路に2m以上接する)を満たさず、今の建物を壊すと新しく建てられない土地のこと。建物が寿命を迎えると土地の使い道が限られる。役所の建築指導課で「接道」を確認すると分かる。
収支の試算。初期リフォーム・家賃・管理料を引いて、いくら残るか
ここからは数字です。「木造2階建て・30坪・4LDK・築45年・地方都市の郊外・駐車場2台」という、相談で一番多い型で試算します。家賃は月7万円、土地は1,500万円で売れる前提。築45年は1981年5月以前築(旧耐震)にあたるので、耐震診断済みで改修不要だった場合の数字です。改修が要るなら、後述の僕の実家と同じく100万〜150万円を初期費用に足してください。
初期費用:貸す前に150万〜300万円
築古戸建てを貸すときの最低限の工事は、水回りと内装と片付けです。フルリフォームは要りませんし、してはいけません。家賃で回収できないからです。
| 項目 | 相場 | 出典・根拠 |
|---|---|---|
| 水回り3点(キッチン・浴室・トイレ)交換 | 90万〜190万円 | 一建設「戸建のリフォーム費用の目安」ほか各社相場 |
| 内装(クロス張替・床補修・畳表替え) | 30万〜60万円 | 各社相場。4LDKの実勢 |
| 残置物処分 | 22万〜70万円 | 各社相場(4LDK) |
| ハウスクリーニング・鍵交換・給湯器 | 10万〜30万円 | 各社相場 |
| 合計 | 約150万〜300万円 | 水回りをどこまで替えるかで決まる |
水回りは「全部替える」か「浴室だけ」かで100万円動きます。僕が所有するアパートで判断するときは、内見で最初に開けられる浴室とキッチンを優先し、トイレは便座交換で済ませることが多い。ただし築40年超で配管が鉄管のままなら、床を開けたときに追加工事が出ます。見積は「床下を見てから」出してもらってください。
年間収支:家賃7万円で手残りは約54万円
家賃相場は、同じ市内の戸建て賃貸の成約事例で見ます。募集サイトに長く残っている物件の家賃は、相場より高いから残っています。仲介会社に「この1年で決まった戸建ての家賃」を聞くのが一番早い。
| 項目 | 年額 | 根拠 |
|---|---|---|
| 家賃収入(月7万円) | 84万円 | 地方都市郊外・4LDK戸建ての実勢の一例 |
| 管理委託料(家賃の5%) | ▲4.2万円 | 相場は家賃の3〜5%(HOME4U ほか) |
| 空室損(年1か月分) | ▲7万円 | 戸建ては入替え時に1〜3か月空く。僕は年1か月で見る |
| 修繕積立(家賃の10%) | ▲8.4万円 | 給湯器・雨漏り・排水詰まりの備え。築古は10%が最低 |
| 固定資産税・都市計画税 | ▲8万円 | 貸家でも住宅用地の特例は継続(総務省) |
| 火災保険(貸家用) | ▲2万円 | 各社相場 |
| 手残り | 約54万円 | 初期費用200万円なら回収に約4年 |
年54万円なら、初期費用200万円は4年で戻ります。ここまでは計画どおりに見える。問題は5年目以降で、築50年に近づいた家は、屋根・外壁・給湯器・シロアリのどれかが必ず来ます。10年のうちに100万円規模の修繕が1回あると、10年間の手残りは「54万円×10年-200万円-100万円=約240万円」まで下がります。
🔢 数字メモ|築22年超の木造は4年で償却
木造住宅の法定耐用年数は22年。中古で全期間を過ぎた建物は簡便法で22年×20%=4年になる(国税庁「中古資産の耐用年数」)。貸す前のリフォーム費用は「修繕費」か「資本的支出」かで経費の落とし方が変わるので、工事内容ごとに税理士に確認を。
「10年貸してから売る」と「今売る」。手元に残る額を比較する
貸す案を検討する人の多くは、「今は貸して、いずれ売る」と考えています。僕もそうでした。だから10年で比べます。土地は10年後も1,500万円で売れる、建物の価値はゼロ、Aは相続空き家の3,000万円控除の要件(1981年5月31日以前築・相続から3年目の年末までに売却・相続後に貸していない)を満たす、という前提です。
| 項目 | A:今売る | B:10年貸してから売る |
|---|---|---|
| 賃貸の手残り(10年) | 0円 | 約240万〜340万円(大型修繕1回の有無) |
| 売却価格 | 1,500万円 | 1,500万円(土地値が変わらない前提) |
| 売却費用(仲介手数料・測量・片付け等) | ▲約150万円 | ▲約150万円 |
| 譲渡所得税 | 0円(相続空き家の3,000万円控除) | ▲約280万円(控除なし。取得費5%で概算) |
| 手元に残る総額 | 約1,350万円 | 約1,310万〜1,400万円 |
| かかる手間 | 売却の半年 | 10年の借り手対応+修繕判断+最後に売却 |
| 土地値のリスク | なし | 10年で下がれば差はそのまま損 |
結果はほぼ同じです。10年間の賃貸経営の手間と修繕リスクを引き受けて、手元に残る額はAと変わらない。差を作っているのは税金で、相続した空き家の3,000万円控除は「相続の時から譲渡の時まで事業の用、貸付けの用または居住の用に供されていたことがないこと」が要件です(国税庁 No.3306)。相続後に一度でも貸すと使えません。制度自体も2027年12月31日までです。
裏を返すと、この控除は1981年5月31日以前築の家にしか使えません。新耐震の実家なら、Aも約280万円の税を払う計算になり、Bが賃貸の手残り分(約240万〜340万円)だけ上回ります。「貸すと控除が消える」が効くのは旧耐震の家だけ、と覚えておいてください。
ただしこの表は、土地値が横ばいの地方都市の話です。都市部の駅近で土地が上がる地域なら、Bが上回ることはあります。逆に人口減が進む町なら、10年後の土地値は1,500万円を切る。自分の実家がどちらかは、いま匿名で査定を取れば分かります。
親が存命で、親が住まなくなった家を貸す場合は別の制度になります。居住用財産の3,000万円控除(国税庁 No.3302)は、住まなくなった日から3年目の年末までに売れば、その間に貸していても使えます。「3年だけ定期借家で貸してから売る」が組めるのはこの場合です。期限の数え方は必ず税理士に確認してください。
📝 現場メモ|土地値の10年分は地価公示で見る
国交省「不動産情報ライブラリ」で、実家に近い標準地の公示地価を10年分並べる。年1%ずつ下がる町なら10年で約1割、1,500万円の土地で150万円の目減り。Bの賃貸手残りがこの目減りで消えるかどうかが、「貸してから売る」案の分かれ目になる。
契約の形で結果が変わる。普通借家・定期借家・DIY型・サブリース
貸すと決めたら、次は契約の形です。ここを間違えると「売りたいときに売れない」「戻りたいのに戻れない」が起きます。
| 契約の形 | 内容 | 向いている人 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 普通借家 | 期間満了でも貸主から更新拒絶するには正当事由が必要。事実上、借り手が住み続ける限り終わらない | 手放す予定がなく、長く貸したい人 | 「5年後に売る」「子どもが戻る」は正当事由になりにくい。立退料が発生する |
| 定期借家 | 期間満了で確実に終了。再契約は双方合意で可能。契約前に「更新がない」旨の書面説明が必要(借地借家法38条) | 将来売る・戻る可能性が少しでもある人 | 普通借家より家賃が1〜2割下がることがある。書面説明を欠くと普通借家になる |
| DIY型賃貸借 | 借主が自分の費用で改修し、退去時の原状回復を免除する契約。国交省が契約書式例とガイドブックを公開 | 内装に手を入れる予算がない人 | 改修の範囲と「誰の所有物になるか」を合意書で先に決める。家賃は低めになる |
| サブリース(家賃保証) | 業者が一括で借り上げ、転貸する。保証家賃は相場の8〜9割 | 遠方で管理も空室も見たくない人 | 家賃は減額される。2020年12月施行の賃貸住宅管理業法で、業者は減額リスクの説明が義務化された(国交省) |
僕が実家の場合に選ぶなら定期借家です。理由は単純で、「10年貸してから売る」も「親戚が戻る」も、普通借家では貸主の都合で終えられないからです。定期借家は家賃が少し下がりますが、出口を自分で持てる価値のほうが大きい。3年か5年で切り、良い借り手なら再契約すればいい。
サブリースは、築古戸建てでは引き受ける業者が限られます。引き受けてもらえる場合でも、保証家賃は相場の8〜9割、しかも数年ごとの見直し条項で下がります。前の記事でアパートの30年一括借上げについて書いた通り、提案書の家賃は減額後の数字で引き直してください。
📝 現場メモ|定期借家は「終了通知」を忘れない
期間1年以上の定期借家は、期間満了の1年前から6か月前までに「終了します」と通知しないと、貸主は終了を借主に主張できない(借地借家法38条6項)。管理会社任せにして通知を忘れ、売却予定日に借主がまだ住んでいた例を見た。契約時に通知期限をカレンダーに入れる。
借り手の現実。築古戸建てで揉めるのは「設備」と「退去」
アパートメントラボの読者には借りる側の人も多いので、借り手の目線でも書きます。築古戸建てを借りる人は、「新築アパートの家賃で、庭と駐車場と4部屋が手に入る」から選んでいます。古さは承知のうえです。それでも揉めるのは、古さの責任を誰が持つかを、貸主が決めていないときです。
| 揉めるポイント | 借り手の言い分 | 貸主の言い分 | 現場での落としどころ |
|---|---|---|---|
| 給湯器が真冬に壊れた | 今日中に直してほしい | 業者の都合で1週間 | 貸主の修繕義務(民法606条)。手配の遅れは家賃減額の話になる。予備の業者を2社持つ |
| 雨漏り・排水詰まり | 最初から古かった | 使い方が悪い | 経年劣化は貸主負担。入居前の写真と設備一覧を渡していないと争えない |
| 退去時の畳・襖・砂壁 | 普通に住んだだけ | 汚れたから借主負担 | 通常損耗・経年変化は貸主負担(民法621条、国交省 原状回復ガイドライン)。古いものは借主が壊しても価値はほぼゼロ |
| 庭の草・木の管理 | 借りたのは家 | 庭も含めて貸した | 契約書に「庭の除草は借主」と書き、大きな木の剪定は貸主が持つ |
| 残置物のエアコン・照明 | 壊れたら直してほしい | サービスで置いただけ | 「設備」なら貸主に修繕義務が生じる。残すなら「残置物・修繕しない」と契約書に明記 |
僕が現場で見た失敗で多いのは、退去時の原状回復です。築40年の家の砂壁や畳を「汚したから全額」と請求し、借主が国交省のガイドラインを持ち出して、結局貸主が折れて敷金を全額返した。こうなると管理会社との関係も悪くなります。築古を貸す貸主は、「古いものは借主に請求できない」を先に受け入れて、その分を家賃と修繕積立で見ておくほうが結果的に楽です。
もう一つは、入居前の記録がないこと。写真を撮らず、設備一覧も渡さずに貸すと、雨漏りも傷も「最初からあったか」で水掛け論になります。管理会社に頼めば入居時のチェックシートを作ってくれます。5%の管理料には、この作業も入っています。
⚠️ 失敗メモ|残置物のエアコンが「設備」になった例
親が使っていたエアコンを「使っていいよ」と残したまま貸したら、3年目に故障。契約書に何も書いておらず、借主から「設備だから貸主が直す」と言われ、4台分の交換で60万円を負担した貸主がいた。「使っていいよ」の口約束が、築古賃貸で一番高くつく。
僕の判断。自分の実家で賃貸を見送った理由と、「貸してから売る」を選ぶ条件
最後に、自分の実家です。昭和初期築・築50年超の木造で、旧耐震以前、敷地約250㎡。上のチェック表に当てはめると、こうなりました。
| 項目 | 僕の実家 | 判定 |
|---|---|---|
| 築年・耐震 | 昭和初期築、建築確認の記録なし、未診断 | 貸しにくい |
| 立地 | 住宅地。駅までは徒歩圏ではない | どちらとも言えない |
| 駐車場 | 敷地は広く2台以上取れる | 貸せる |
| 水回り | 給湯器・浴室ともに古い。全交換が前提 | 貸しにくい |
| 残置物 | 親戚が集まる家で、家具も仏壇もある | 貸しにくい |
| 再建築 | 可 | 貸せる |
| 貸す前の工事の見込み | 耐震改修100万〜150万円+水回り・内装200万円前後=300万〜400万円 | 家賃で回収できない |
決め手は耐震と修繕費です。旧耐震の家を人に貸す以上、耐震改修をしてから貸すのが筋で、それを入れると初期費用が300万〜400万円になります。想定家賃で割ると回収に7〜8年。その頃には築60年を超え、屋根や基礎の大きな工事が視野に入ります。人に勧められない計画を、自分の実家でやる理由はありませんでした。
ただ、「貸してから売る」が成り立つ実家もあります。僕がその案を勧める条件は次の3つで、全部そろう必要があります。
- 新耐震で、水回りが生きていて、初期費用が150万円以内に収まる
- 定期借家で3〜5年に区切り、終了時に売るか戻るかを決められる
- 親が存命で、住まなくなってから3年目の年末までに売る計画があり、居住用の3,000万円控除を使える(税理士に確認)
3つ目が「相続後」に変わり、家が1981年5月以前築なら、貸した時点で相続空き家の控除が消えます。そこは覚悟のうえで貸すか、貸さずに相続から3年目の年末までに売るかの二択です。新耐震の家はこの控除がもともと使えないので、この二択は生じません。どちらにしても、判断の土台は「売ったらいくらか」です。僕はその数字を先に取ってから、貸す案を試算しました。順番を逆にすると、家賃の見込みだけで工事を発注して、後から「売ったほうが残った」と気づくことになります。
僕が使っている売却査定。貸す人にも先に使ってほしい理由
貸すか売るか迷っている段階で、不動産会社に来店すると営業がかかります。それが負担で動けなくなる人が多いのが実情です。
僕が使っているのは、LIFULL HOME’Sの不動産売却査定です。仕事でLIFULLさんと一緒になることが多く、仕組みを分かっているので正直に書きます。
良い点
- 匿名で査定依頼ができる。名前や電話番号を出さずに相場感だけ取れるので、「まだ貸すか売るか決めていない」段階で使いやすい
- 提携約1,700社、最大6社まで同時依頼。地方は大手より地元会社が強く、LIFULLは地元会社の登録が充実している。賃貸も扱う地元会社なら、査定と一緒に「貸したらいくらか」も聞ける
- 連絡方法を電話・メール・郵送から選べる。「メール希望」にすれば電話攻勢は避けられる
気をつける点
- 大手不動産会社の登録は少なめ。大手の査定も欲しいなら別途依頼する
- 会社によって対応の速さに差がある。連絡が遅い会社は候補から外してよい
- 査定額が一番高い会社が良い会社とは限らない。根拠を説明できる会社を選ぶ。高い数字より、説明の中身で比べてください
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よくある質問
Q. 空き家のまま置いておくより、貸したほうが家は傷みませんか?
A. 人が住んで換気と通水がある家は、締め切った空き家より確実に持ちます。管理不全空家の勧告リスクも消えます。ただし「傷まない」と「収支が合う」は別です。上の試算で手残りがマイナスなら、傷まないための出費を10年払うことになります。
Q. 家賃をいくらにすれば決まりますか?
A. 同じ町の戸建ての成約家賃を仲介会社に聞き、そこから1割引いた額で募集すると、1〜2か月で決まることが多いです。高く出して3か月空けると、下げた家賃の差額より空室損のほうが大きくなります。
Q. リフォームせずに「現状渡し」で貸せますか?
A. 貸せます。DIY型賃貸借にすれば、借主が自分で直す前提で家賃を下げて募集できます。ただし給湯器・雨漏り・電気の安全に関わる部分は貸主が直してから。国交省の契約書式例に沿って、改修の範囲と所有権を合意書にしてください。
Q. 貸している家を、借り手がいるまま売れますか?
A. 売れます。「オーナーチェンジ」と言い、買主は投資家になります。ただし築古戸建てのオーナーチェンジは買い手が少なく、価格は空室で売るより下がります。売る予定があるなら、定期借家で期間を切っておくのが先です。
まとめ
- 貸せる実家の条件は、新耐震・駅か学区・駐車場2台・水回りが生きている・残置物を全部出せる。3つ以上欠けたら貸す案は後回し。
- 築古戸建てを貸す初期費用は150万〜300万円。家賃7万円で手残り年54万円、回収に4年。5年目以降の修繕で収支は崩れうる。
- 10年貸してから売るのと今売るのとで、手元に残る額はほぼ同じ。差は相続空き家の3,000万円控除(1981年5月以前築が対象)で、相続後に貸した家には使えない。新耐震なら控除は元から対象外で、貸すほうが手残り分だけ上回る。
- 貸すなら定期借家。残置物は契約書に明記し、入居前に写真と設備一覧を残す。古いものの原状回復は借主に請求できない。
- 僕は耐震と修繕費で賃貸を見送った。貸すにしても売るにしても、先に「売ったらいくらか」を匿名で取ってから比べる。
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