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1Kのキッチンで、電子レンジの置き場は本当に迷うところです。シンクとコンロで、台はほぼいっぱい。空いているのは、冷蔵庫の上か、床のすき間くらいです。この記事では、メーカーが説明書に書いている「すき間の数字」を手がかりに、置き場を一緒に決めていきます。
選び方メモ
この記事の道具は、私は使っていません。メーカーのページや説明書で、大きさと「まわりに空けるすき間」の数字を確かめられるものだけを選びました。候補12点を見て、数字を確かめられなかったものや、Amazonで見つからなかったものなど8点を外し、4点にしています。
床が少ししか空いていないなら、縦に重ねる「山善 レンジラック GRW-48R」
私ならまず、家電を横に並べずに縦に重ねます。床は少しで済むんです。
山善のGRW-48Rは、幅48×奥行41×高さ141cm。床に置く広さは、A3の紙を2枚並べたくらいです。いちばん上の板にレンジ、引き出せる棚に炊飯器、上と下の棚にケトルや食器を置けます。壁にネジを打たずに済むのも、うれしいところです。

山善 レンジラック GRW-48R
山善のページの数字です。
- レンジを置く板(天板):幅48×奥行38cm、表の「高さ」は50cm
- 引き出せる棚:幅42・奥行40・高さ41cm
- 載せてよい重さ:レンジの板20kg、引き出せる棚5kg、上の棚5kg、下の棚15kg(全部で30kg)
- コンセント2口つき(2つ合わせて1500Wまで)
- キャスター4個のうち2個は止められる
選んだいちばんの理由は、天板の「高さ50cm」です。山善のページでは、引き出せる棚の「高さ41cm」と同じ書き方なので、天板から上の棚までの空きだと読めます。全体の高さ141cmとも、つじつまが合います。あとで出てくる日立のレンジは、高さ29.6cm。説明書では、上に15cm空けるように書いてあります。足すと44.6cmなので、上の棚にぶつからずに収まります。引き出せる棚は、炊く間だけ手前に出せるので、湯気が上の板に当たりません。
向かない人:幅が48cmより大きいレンジを使う人です(22Lのレンジに多い大きさです)。重さが5kgを超える炊飯器も、引き出せる棚には載せられません。なお、「高さ50cm」が天板の上の空きだとは、はっきり書かれていません。組み立てたら、レンジを載せる前にメジャーで一度測ると安心です。
レンジって、壁にぴったり置いていいの?
実は、ぴったりはダメなことが多いんです。電子レンジは、温めている間に後ろや横から熱い空気を出します。熱を逃がす(放熱する)ために、説明書には「壁からこれだけ離して」という数字が書いてあります。
この数字は、機種ごとにかなり違います。
| レンジ | 本体の大きさ(幅×奥行×高さ) | 上に空ける | 横に空ける | 後ろに空ける |
|---|---|---|---|---|
| パナソニック NE-FL1C(22L) | 48.8×38.0×29.8cm | 10cm以上 | 片方は何も置かない。反対側は3cm | 3cm |
| 日立 HMR-FT19A(19L) | 46.9×34.7×29.6cm | 15cm | 左10cm・右4.5cm | 10cm |
| 東芝 ER-M5C | 44.0×33.4×27.4cm | 15cm以上 | 左右5cm以上 | 10cm以上 |
本体だけなら、東芝がいちばん小さいですよね。でも、すき間まで足すと幅は54cm要ります。パナソニックは本体が大きいのに、片側を空けておけば反対側は3cmで大丈夫。壁と冷蔵庫にはさまれた場所なら、むしろこちらの方が入りやすいんです。
測るのは、置きたい場所の幅・奥行・上の空き(吊り戸棚の底まで)の3つだけ。そこから説明書のすき間を引いて、本体が入るかを見ます。説明書がなければ、型番で検索するとメーカーのサイトにPDFがあることが多いです。
シンクの上に作業台を作る工夫は狭いキッチンのシンク上作業台の記事にまとめました。この記事では、家電の置き場に話をしぼりますね。
冷蔵庫の上に置いても大丈夫?
1Kでいちばん空いている平らな場所は、冷蔵庫の上ですよね。ここに置けるかどうかは、レンジではなく冷蔵庫で決まるんです。
シャープ・三菱電機・日立の一人暮らし向け冷蔵庫のページを見てみました。レンジを置ける機種には「耐熱100℃(約100℃)」「耐荷重30kg(約30kg)」と書いてあります。耐熱は「この温度まで熱に強い」、耐荷重は「この重さまで載せていい」という意味です。
シャープは、載せた物の上に10cm以上空けること、後ろにはみ出さないことも書いています。三菱電機も「オーブンレンジの種類や大きさによっては置けない」としています。
- 冷蔵庫の説明書や本体のシールに「耐熱」と「載せていい重さ」が書いてある?
- レンジの奥行(後ろのすき間も入れて)が、冷蔵庫の奥行に収まる?
- レンジの上に10〜15cmの空きが残る?(吊り戸棚や天井まで)
書いていない冷蔵庫の上には、置かない方が安心です。部屋にもともと付いている冷蔵庫も同じです。表示が見つからなければ、置く前に管理会社へ型番を伝えて聞いてみると早いですよ。冷蔵庫の測り方は冷蔵庫置き場のサイズと測り方にまとめています。
高さ120cmくらいの冷蔵庫にレンジを載せると、扉は胸から目の高さに来ます。熱いお皿を下ろすのは、ちょっとこわいですよね。背が低めの人には、私は腰の高さのラックをすすめます。
レンジとケトルを一緒に使うと、電気が落ちる?
家電の「W(ワット)」を100で割ると、だいたいの「A(アンペア)」になります。アンペアは、一度に流せる電気の量のことです。
NE-FL1Cは1,400W(約14A)、HMR-FT19Aは1,350W(約13.5A)。電気ケトルを足すと、2,000W(20A)を超えることがあります。
落ちるのは、部屋全体のブレーカーだけではないんです。部屋のコンセントは、いくつかのグループ(回路)に分かれています。グループごとに小さなブレーカーがあって、上限はつまみの近くに書かれた数字(20Aなど)です。なので、部屋の契約が30Aあっても、同じグループでレンジとケトルを一緒に使うと、そこだけ落ちることがあります。契約アンペアの見方はブレーカーが落ちる原因の記事で書きました。
日立のHMR-FT19Aの説明書には、15A以上のコンセントを使い、ほかの家電とつなげないように、と書いてあります。ラックに付いているコンセントは、2口合わせて1500Wまで。レンジを挿すと、それだけでほぼいっぱいです。
私なら、レンジは壁のコンセントに直接挿します。ラックのコンセントには、炊飯器かケトルのどちらか1つだけ。ご飯を炊いている間は、お湯を沸かさない。これだけで、落ちることはぐっと減ります。
東日本と西日本をまたぐ引越しなら、周波数(50Hzか60Hzか)も見ます。表の3台はどれも両方で使えますが、東芝のER-M5Cは50Hzと60Hzでパワーの数字が違います。くわしくは50Hz・60Hzをまたぐ引越しの記事へどうぞ。
ほかの3つ:大きめのレンジ用の台と、レンジ2台
山善 レンジラック DRW-WIDE:22Lのレンジをラックに載せたいなら
幅57×奥行45.5×高さ91cmです。レンジを置く板は幅57.5×奥行45cmなので、幅48.8cmのNE-FL1Cも載ります。載せてよい重さは、板20kg・引き出せる棚5kg・下の棚15kg。コンセントは2口で合わせて1500Wまで。高さ91cmは腰のあたりで、扉を開けやすい高さです。
向かない人:床に57cmの幅を取れないキッチンには入りません。キャスターを止められないので、台が少し動くのが気になる人にも合いません。

山善 レンジラック DRW-WIDE
パナソニック NE-FL1C:壁と冷蔵庫の間に置きたいなら
中が平らで拭きやすい22Lのレンジです。大きさは幅48.8×奥行38.0(取っ手まで40.5)×高さ29.8cm、重さは8.9kg。すき間は「左右どちらかは何も置かず、反対側は3cm、後ろ3cm、上10cm以上」です。3台の中で、いちばん壁に寄せられます。冷蔵庫の上の「30kgまで」にも、じゅうぶん収まります。
向かない人:幅48cmのラックに載せたい人です。扉を開けると奥行が74.1cmになるので、レンジの前に立つ場所がないキッチンにも合いません。

パナソニック 単機能レンジ NE-FL1C
日立 HMR-FT19A:幅48cmのラックに載せたいなら
中が平らな19Lのレンジです。大きさは幅46.9×奥行34.7(取っ手まで38.3)×高さ29.6cm、重さは約9.0kg。GRW-48Rの板(幅48×奥行38cm)に載る幅です。すき間は、上15cm・左10cm・右4.5cm・後ろ10cm。後ろの10cmは壁までの距離なので、ラックごと壁から少し離して置きます。レンジが天板の前からはみ出さない位置にしてください。
向かない人:壁と冷蔵庫の間に置きたい人です(左右で14.5cm要ります)。日立のサイトでは「在庫品限り」と出ているので、同じ型番をずっと探したい人にも向きません。

日立 単機能レンジ HMR-FT19A
山善のDRW-41は、幅がGRW-48Rと同じで上の棚がなく、キャスターも止められないので外しました。冷蔵庫の上に置く棚も、熱を逃がす空間を使ってしまうので選んでいません。
引っ越すとき、跡が残らないようにするには
賃貸では、退去するときに部屋を元に戻す決まり(原状回復)があります。国交省の原状回復をめぐるトラブルとガイドラインでは、ふつうに暮らしていて付く跡は貸主の負担とされています。たとえば、冷蔵庫などの後ろの壁が黒ずむこと(電気ヤケ)や、家具を置いた床のへこみです。
一方、壁のネジ穴や、手入れをしないで広がった汚れや傷みは、借りている人の負担になることがあります。
- 壁に棚を付けずに、床に置くラックで高さを作る
- ご飯を炊くときは棚を引き出して、湯気が上の板や吊り戸棚に当たらないようにする
- ラックを動かすときは、引きずらずに少し持ち上げる(床のこすり傷を防ぐ)
どこまでが自分の負担になるかは、契約書の決まりや部屋の状態でも変わります。気になるときは、管理会社か貸主に確認してください。
よくある質問
炊飯器をレンジの上に載せてもいいですか?
この記事の3台は、どれも上を10〜15cm以上空けるように決められています。レンジの上は物を置く場所ではないので、私は載せません。炊飯器は、引き出せる棚か別の棚に置くと安心です。
キッチンのコンセントが1つしかありません
レンジは壁に直接挿し、炊飯器とケトルは時間をずらせば大丈夫です。コンセントを増やすのは工事なので、管理会社に相談しましょう。電源タップの選び方はコンセントが足りないときの配線の記事にあります。
