団地に住んでみたい人は27%|「いいえ」67%の理由と、築50年に住む人の意外な声【アンケート研究室#3】

団地に住んでみたい人は27%|「いいえ」67%の理由と、築50年に住む人の意外な声を宅建士が解説【アンケート研究室#3】

YouTubeアパートメントラボのコミュニティで定期的に行っているアンケートを読み解く連載「アンケート研究室」。第3回のテーマは「団地に住んでみたい?」です。

私たちの動画で人気のテーマといえば、UR賃貸住宅、いわゆる「団地」の内見です。再生回数が30万回を超える動画もあり、「これが団地!?」と驚く声をたくさんいただいてきました。では実際のところ、視聴者のみなさんは団地に住んでみたいと思っているのでしょうか。

結論:「住みたい」は3割弱。ただし「いいえ」の多くは昔の団地のイメージ

選択肢 割合
はい 27%
いいえ 67%
その他 6%

動画の人気とは裏腹に、「住んでみたい」は3割弱。「見るのは楽しいけど、住むのは別」という本音が見えました。

ただ、コメント欄を読むと、「いいえ」の理由の多くは昔の団地のイメージであること、そしていま実際に住んでいる人の評価はむしろ高いことが分かります。「団地」という言葉に何を思い浮かべるかで、答えは変わるのです。

「いいえ」派の理由:音、当番、付き合い

安くて広くて当番や付き合いが大変なイメージ。良し悪しありますよね😊

@朱美akemini1xe5be9x さん(アンケートのコメント欄より)

公営住宅に住んでたことあるけど音が響くよ〜😅 最上階は屋根が焼けて夏は暑いし、下階は上の階の足音や振動がまともに来るし。

@可燃ゴミは火曜日収集 さん

公共料金を集金する当番とかゴミ当番月に1回団地周辺をゴミ掃除する行事とか、とにかく面倒くさい😑

@LOVE-ue1gu さん

子供の頃、住んでいました。良く言えば賑やか。悪く言えば五月蝿い。😅

@ゆるりゆる-v6g さん

キーワードは「音」「当番」「付き合い」の3つ。どれも実体験に基づく声で、団地暮らしの現実として受け止めるべきものです。一方で注目したいのは、これらの多くが「昔住んでいた」「公営住宅に住んでいた」という過去形の体験だということ。「今の造りがあの頃のままだとは思わないけど」と自分で補足している方もいました。

「はい」派の声:築50年でも快適

築50年のURに住んでます。よく言われるネガティブなことは全然なく快適に住んでます。リノベ物件だからでしょうか。

@okayhang2825 さん

このコメントには7件の「いいね」が付き、今回もっとも共感を集めました。築50年と聞くと古そうに感じますが、リノベーション済みの部屋なら設備は新築同様。「よく言われるネガティブなことは全然ない」という現役住民の一言は、イメージと実態のギャップを象徴しています。

団地に中学生になるまで、家族4人で住んでました。(*´▽`*)懐かしいな。

@user-aoi2960 さん

団地で育った思い出を語る声も。テレビで団地育ちの有名人特集が組まれるように、団地は日本の暮らしの原風景の一つでもあります。

仕組み・ルール:「団地」「UR賃貸」「公営住宅」は同じではない

コメントを読むと、「団地」という言葉に含まれるものが人によって違うことに気づきます。ここを整理しておくと、イメージと実態のズレがだいぶ解消されます。

種類 運営 入居条件 特徴
公営住宅(都営・県営・市営) 自治体 収入の上限あり、抽選が多い 家賃が収入で決まり非常に安い。自治会活動や当番が活発な団地も
UR賃貸住宅(旧・公団) 都市再生機構(UR) 収入の下限のみ、上限なし 礼金・仲介手数料・更新料なし、保証人不要
民間の団地型マンション 民間デベロッパー 一般の賃貸・分譲と同じ 管理組合や管理会社が管理

コメントにあった「集金当番」「ゴミ当番」は、公営住宅の体験談であることが多いです。私たちの動画で紹介している「団地」の多くはUR賃貸住宅で、自治会はありますが、加入や活動の度合いは団地によって差があります。URの基本はUR賃貸住宅とは?「4つのナシ」の記事に、管理体制はURの団地は誰が管理している?の記事にまとめています。

「昔の公営住宅は大変だった」という記憶で、URのリノベ物件まで避けてしまうのはもったいないかもしれません。

【大家の本音】民間の大家から見た、URの「勝てないところ」

私たちは広島でアパートを経営していますが、正直に言うと、URと同じ条件では戦えません。礼金・仲介手数料・更新料がなく保証人も不要というのは、民間の大家が真似しようとすると収益が成り立たない条件です。URは公的な機関だからこそできる設定で、借りる側にとっては初期費用を大幅に抑えられる、数少ない選択肢です。

一方で、民間の大家が勝てるのは「建物の新しさ」と「立地の細かさ」です。URの団地は昭和40〜50年代に建てられたものが多く、駅から少し離れた場所にまとまって建っています。「音が響く」「最上階が暑い」というコメントは、当時の建物の性能に由来する部分もあり、リノベーションで室内は新しくなっても、躯体(建物の構造)や断熱は当時のままというケースがあります。

だから団地を検討するときは、「室内がリノベされているか」と「建物そのものの性能」を分けて見てください。この2つを分けて見られる人は、団地選びで失敗しません。

チェックリスト:団地を検討するときに見ておきたい3つのポイント

  1. リノベーション済みかどうか:築年数より、室内が改修されているかが住み心地を左右します。URには無印良品と組んだリノベーション住戸など、デザイン性の高い部屋もあります。
  2. 階数と向き:「最上階は夏が暑い」「下階は足音が来る」というコメントの通り、中間階・角部屋は人気です。内見のときに上下左右の生活音を意識してみてください。
  3. 自治会の活動内容:募集時に「自治会費」の有無や、当番の頻度を管理事務所に聞いておくと安心です。活動が盛んな団地は、その分、防災や見守りの面で心強いというメリットもあります。

よくある質問

Q1. 団地とUR賃貸住宅は同じもの?

同じではありません。「団地」は大規模な集合住宅の総称で、運営主体によって公営住宅、UR賃貸住宅、民間の団地型マンションに分かれます。入居条件も費用もまったく違うので、どのタイプなのかを最初に確認してください。

Q2. UR賃貸住宅には自治会の当番がある?

団地ごとに自治会があり、活動の度合いは差があります。加入が任意の団地も多く、公営住宅ほど当番が多いケースは少ないです。募集時に管理事務所へ確認するのが確実です。

Q3. 築50年の団地は地震が心配。大丈夫?

URの団地は耐震診断と補強が進められており、基準を満たさない建物は建て替えや用途廃止の対象になっています。考え方と内見での確認点は築50年のUR団地は地震に強い?の記事で解説しています。

まとめ|「団地は無理」と決める前に、UR賃貸のリノベ物件を一度見てみる

  • 「団地に住んでみたい」は27%。動画は人気でも「住む」となると慎重
  • 「いいえ」の理由は音・当番・付き合い。多くは昔の公営住宅の体験
  • 現役住民からは「築50年でも快適」の声。リノベ物件でイメージは大きく変わる
  • 「団地」は公営住宅・UR賃貸・民間の3タイプ。条件がまったく違う

私たちの団地シリーズが、その入り口になればうれしいです。次回のアンケートもYouTubeのコミュニティでお知らせします。

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