賃貸の退去連絡はいつまで?解約手続き・違約金・立会いの流れを解説

退去連絡・解約手続きのイメージ(実際に内見取材した部屋の写真)

引越しを決めたら、最初にやるべきなのは物件探しでも荷造りでもなく、今の部屋の解約予告です。ここが遅れると、住んでいない部屋の家賃を余分に払うことになります。この記事では、宅建士であり退去を「受ける側」の現役大家でもあるアパートメントラボが、退去連絡のタイミング・伝え方・立会いまでの流れを解説します。

退去連絡はいつまで?——契約書の「解約予告期間」がすべて

賃貸の解約は、契約書に書かれた「解約予告期間」までに通知する決まりです。1ヶ月前予告が最も一般的ですが、2ヶ月前予告の物件もあります。まずやることは、賃貸借契約書の「解約」の条項を確認すること。ここに「退去の◯ヶ月前までに通知」と必ず書かれています。

予告が遅れた場合、退去日をずらすか、住んでいない期間の家賃を払うことになります。たとえば1ヶ月前予告の物件で「2週間後に退去したい」と連絡しても、家賃は通知から1ヶ月分発生するのが原則です。新居の契約と退去のタイミング調整は、二重家賃を最小にする一番のポイントです。

退去までの流れ(時系列)

  1. 1〜2ヶ月前:契約書で予告期間を確認→管理会社・大家へ解約通知(電話だけで済ませず、書面や指定フォームで記録を残す)
  2. 2週間前:引越し業者手配・ライフラインの停止/開始手続き・住所変更の準備(引越しチェックリスト【時期別・保存版】
  3. 退去日:荷物を全て搬出→退去立会い→鍵の返却
  4. 退去後およそ1ヶ月前後:敷金の精算(原状回復費用を差し引いた返金または追加請求)

解約通知の伝え方(そのまま使える型)

「◯◯号室の◯◯です。引越しのため、◯月◯日付での解約を希望します。手続き方法と退去立会いの日程調整をお願いします」

大家の立場から言うと、退去連絡は早いほどありがたく、対応も丁寧になります。次の入居者の募集を早く始められるからです。「まだ新居が確定していないけど引越しは決めている」段階でも、予告期間ギリギリまで抱え込まず、まず相談の一報を入れてもらえると、日程の融通など相談に乗りやすくなります。

気をつけたいお金まわり3つ

① 退去月の家賃は日割り?月割り?

契約によって「日割り精算」「月の途中でも1ヶ月分(月割り)」が分かれます。契約書の解約条項に書かれているので、退去日を決める前に確認しましょう。月割りの物件なら月末退去に寄せるのが合理的です。

② 短期解約違約金

「1年未満の解約で家賃1ヶ月分」といった特約が付いている物件があります。フリーレントや礼金ゼロなどのキャンペーン物件に多い条件です。心当たりがある方は契約書の特約欄を確認してください。

③ 更新のタイミングと重なる場合

更新月の前後で退去する場合、更新料の扱い(支払いが必要か、返金されるか)は契約内容によります。更新案内が届いたら、退去予定があるなら早めに管理会社へ伝えて確認しましょう。更新料の仕組みは更新料とは?相場と払わないとどうなるかで解説しています。

退去立会いのポイント【大家の目線】

立会いでは、管理会社や大家が室内の状態を確認し、原状回復費用の負担範囲をすり合わせます。押さえてほしいのは次の3点です。

  • 掃除をして臨む——きれいに使ってくれていた印象は、グレーゾーンの判断で借主に有利に働きがちです(これは大家側の正直な心理です)
  • 気になる箇所は写真を撮っておく——後日の精算内容と食い違ったときの証拠になります
  • その場で不明瞭な精算書にサインしない——「持ち帰って確認します」でOK。負担区分の原則は国交省ガイドラインが基準です

どこまでが借主負担かの詳しい基準は退去費用の相場と原状回復の借主負担の範囲を、退去前に傷や破損に気づいた場合は壁に傷・設備を壊したときの対処もご覧ください。

よくある質問

解約通知を出した後に退去日を延ばせますか?

相談次第です。ただし大家側が次の入居者の募集・契約を進めていると、延長できないことがあります。日程が不確定なうちは、その旨を添えて早めに相談するのが安全です。

電話で解約を伝えただけではダメですか?

「言った・言わない」のトラブルを防ぐため、電話の後に必ず書面・メール・指定の解約フォームなど記録が残る形で通知してください。多くの管理会社は所定の解約通知書を用意しています。

退去立会いには必ず出ないといけませんか?

立会いなしで鍵を郵送返却する運用の物件もありますが、可能な限り立ち会うことをおすすめします。その場で状態を確認し合うことが、身に覚えのない請求を防ぐ一番の保険になります。

まとめ|「契約書の確認→早めの一報」で退去は揉めない

退去手続きは、①契約書で予告期間と精算方法を確認 ②記録が残る形で早めに通知 ③立会いは掃除と写真で備える、の3つで大半のトラブルを防げます。新居探しは部屋探しはいつから?安い時期ガイド全国の取材物件マップを、引越し準備は引越しチェックリストをご活用ください。

畠山 晴允(はたけやま はるみつ)/アパートメントラボ合同会社 代表・宅地建物取引士

登録者14万人のYouTubeチャンネル「アパートメントラボ」を運営し、賃貸・分譲・戸建ての内見動画を制作。自身も広島で一棟アパートを経営する現役の不動産オーナー。UR都市機構などの物件PR動画も手がけ、賃貸を「借りる側」と「貸す側」の両方の視点から発信しています。運営者について >

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